冬季限定、雪さえあれば作れる、かまくらを用いた鹿肉の熟成方法をご紹介します。
熟成とは
鹿肉に限らず、家畜や魚にも言えることですが、獲れたてホカホカの新鮮な状態で食べるよりも、熟成させることで肉に含まれる酵素がタンパク質を分解し、旨味成分であるグルタミン酸が大幅に増加してより柔らかく、美味しく食べることが出来ます。
獲れたての鹿肉を食べても硬く、旨味がないのは熟成が足りないからなのです。
熟成にはドライエイジングとウェットエイジングの2つがあります。
ドライエイジングは温度:1~3℃、湿度:70~80%で風を当て、表面を乾燥させて熟成させます。
ウェットエイジングは肉を真空パックに入れて、温度:0~2℃で熟成させます。
今回は温度管理や湿度管理などのめんどくさいことを抜きに、多少条件が揃わなくても、かまくらに鹿肉をぶち込んでおけば熟成が完了するということを目標に、実証実験としてかまくらを作り、鹿肉を熟成させてみました。
かまくらを作成

頑張ってかまくらを作成します。
広さは2畳ほど、高さは170cmほどです。


出入り口はスタイロフォームとコンパネで蓋をし、断熱もバッチリです。
熟成開始

かまくら内に鹿肉をぶら下げ、熟成開始です。
下記表は1ヶ月間、適当な日に外気温とかまくら内の温度、湿度を計測した結果です。
| 外気温 ℃ | かまくら内の温度 ℃ | かまくら内の湿度 % |
| -8 | -2 | 79 |
| -8 | -9 | 63 |
| -7 | -9 | 75 |
| -8 | -9 | 70 |
| -5 | -9 | 70 |
| -13 | -10 | 72 |
| -2 | -9 | 75 |
かまくら作成日の次の日だけ、かまくら内の温度がマイナス2℃ですか、それ以降は外気温に関わらずマイナス9℃で安定しています。
また、湿度についても70%前後で安定しています。

マイナス10℃のため、鹿肉はカチコチに凍っています。

この後、鹿しゃぶにして美味しくいただきました。
結果
かまくら内で鹿肉を熟成できるか検証しました。
かまくら内の温度、湿度共に外気温によらず安定していますが、かまくら内の温度が低すぎるため鹿肉がカチコチに凍ってしまい、酵素が活性化しないため熟成には不向きであることがわかりました。
ただ、温度、湿度は安定しているので冷凍庫として運用は可能だと思われます。
