これから狩猟を始める方に向け、必要な狩猟装備をまとめました。
すべてのものを一度に揃えるのは大変なので、最低限必要なもの、余裕があれば揃えておいたほうがいいものに分けています。
最低限揃えておくべきもの
ナイフ
獲物の血抜き、解体に使用します。
安いものでは数千円から、高いものだと数万円もしますが、安いものでもしっかりと研いでいれば問題なく切れますので、まずは数千円のナイフで十分です。
おすすめはモーラナイフ。
こちらのナイフ一本あれば、鹿の血抜きから解体まですべて出来ます。
ただ、続けて二頭目となると、切れ味が気になってくるので、一頭解体する毎にしっかりと研ぎ直す必要があります。
また、付属の鞘がプラスティック製なので、鹿解体後の汚れたナイフでも、そのまま気にせずに収納でき、帰ってから鞘ごと洗うことができます。
モーラナイフには鋼材の違いでステンレスモデルとカーボンモデル、刃厚の違いで2.5mmの通常のものと、3.2mmのヘビーデューティーがあります。
鋼材の違いは切れ味で、カーボンモデルのほうが切れやすく、研ぎやすい一方で、解体後にすぐ手入れしないとサビだらけになってしまいます。
ステンレスモデルはカーボンモデルに比べると切れ味は落ちますが、解体後そのままおいておいても錆びることはないです。
ステンレスという鋼材の性質上、硬く、カーボンモデルに比べると研ぐのに多少時間はかかりますが、雑に扱っても錆びないというメリットが大きいので、おすすめはステンレスモデルです。
刃厚の違いは好みなので、お好きな方で。
私は刃厚の厚いヘビーデューティーを所持しています。


お金に余裕がある方や、どうせなら最初からいいものがほしいという方には以下の2本がおすすめです。
- 黒﨑 優 Yu Kurosaki 鍛造ナイフ 【雫4型】
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どちらのナイフも、狩猟系の動画を数多く上げているJPSikaHunterさんがおすすめしているもので、
黒﨑 優 Yu Kurosaki 鍛造ナイフ 【雫4型】は日本製、
バークリバー フォックスリバーEXT-1 MagnaCutはアメリカ製になっています。
雫4型は受注生産で、予約からおおよそ1年かかりますが、 フォックスリバーEXT-1は在庫があればすぐに入手可能です。
かくいう私も、最初はモーラナイフを使用していましたが、狩猟を続けるうちに、いいナイフが欲しくなり、結局上記2つのナイフを購入してしまいました。
耳栓もしくはイヤーマフ
銃声から耳を保護するために必須です。
猟友会に入るとそんなものは必要ないよと言って、耳栓を全くしない方もいますが、そういう方々はたいてい耳が悪いです。
一度失った聴力は回復しないので、しっかりと耳栓をして発砲することをおすすめします。
安く済ませるのであれば、ドラッグストア等に売っている耳栓で大丈夫です。
スポンジタイプとゴムタイプがありますが、スポンジタイプは温度が低いと固くなって使いにくいので、ゴムタイプがおすすめです。
ただ、通常の耳栓だと、常時していると、当たり前ですが銃声以外の音も聞こえにくくなるため、鹿を見つけてから耳栓を装着して発砲するという流れになり、耳栓を装着している間に逃げられてしまう可能性があります。
そこでおすすめなのが電子耳栓です。
電子耳栓は大きな音は遮断するが、会話等の小さな音は通常通り聞こえるというもので、こちらであれば、常時装着することが可能です。
電子耳栓はCaldwellとスリーエムから販売されています。
私はCaldwellを所有しています。
耳栓以外に、イヤーマフをするという選択肢もありますが、イヤーマフだと、銃床に頬付けした際に、耳当ての部分も銃床にあたってしまい、違和感を感じたので、私はあまり使用していません。
一応、イヤーマフのおすすめどころを紹介すると、
耳当て部分が薄い、JVCケンウッドのイヤーマフ、
もしくは、電子耳栓と同じく、大きい音のみ遮断する
Caldwell E-Maxの薄型電子イヤーマフあたりがおすすめです。


銃カバー
日本の法律では、猟銃を車で運搬する際や、道路を横切る際に、覆いで隠すことが義務付けられています。
銃を隠すことができるのであれば、布でも上着でも、なんでもいいのですが、利便性を考えて、銃カバーを購入することをオススメします。
銃カバーは銃を覆うためだけではなく、忍び猟をする際にも、銃口や機関部へのゴミの混入を防ぐ目的でも使用できます。
おすすめは明日香縫製の猟銃カバーです。
生地が丈夫で、縫製もしっかりしています
。
私はA-Boltを使用していますが、サイズはw24(110cm)でピッタリです。
狩猟マップ
狩猟はどこでもできるわけではなく、鳥獣保護区や発砲禁止区域では狩猟することが出来ません。
北海道に限りですが、現在地が狩猟可能であるか否かをArc GIS Field Mapsというアプリを使用して、スマホから把握することが出来ます。
詳しくは下記、北海道森林管理局のホームページを参照ください。
砥石
ナイフの切れ味を保つため、鹿を1体解体する毎に砥石で研ぐのがベストです。
通常時は1000番→3000番、
欠けたときには400番→1000番→3000番で研いでいけばいいです。


砥石は使用する毎に、真ん中が凹んできて、ナイフを均一に研げなくなるため、面直し用の砥石で、砥石の表面を整える必要があります。

あると便利なもの
双眼鏡
鹿を探すために使用しますが、山林を上から下まで双眼鏡で覗いて探すのではなく、肉眼で鹿を探し、鹿のように見えるものがあれば、双眼鏡で確認するという使い方をします。
そのため、高倍率の双眼鏡は必要なく、6倍程度の倍率で十分です。
また、高倍率すぎると、視野が狭く、暗くなり、手ブレの影響も大きく見づらくなるため、6倍もしくは高くても8倍の倍率がベストです。
おすすめは KOWAのYFll30-6 6×30、
眼鏡をつけたままでも問題なく使用でき、視野も明るく、重量も470gと、忍び猟に使用しても負担にならないです。
もしくは、ヒノデの6x30-B+、
KOWAの二倍以上の値段ですが、より良いものが欲しければこちら
上記2つの双眼鏡には首掛け用のストラップが付属しますが、長時間使用すると、首や肩が凝ってくるので、ハーネスストラップに付け替えるのがおすすめです。
距離計
散弾銃はライフル銃と比べて、弾の初速が遅いため、距離によって着弾点が大きく変わります。
使用する弾によっては、100mと150m地点で、着弾点が30cmも変わってきます。
鹿との距離を正しく把握することによって、より正確な射撃が可能になります。
ゴルフ用のいろいろな機能がついた高価なモデルもありますが、距離さえわかればいいので、安物で十分です。
私はGOGOGO SPORT VPROという、謎のメーカのものを使用していますが、問題なく使えてます。

革砥
ナイフを砥石で研いだ後の仕上げで使います。
3000番の砥石を使用していれば、十分な切れ味になりますが、革砥を使用することで、より鋭い切れ味になります。
使い方は簡単で、革砥にコンパウドを塗り、ナイフを撫でるようにこするだけです。
コンパウドは専用の物が売っていますが、私はピカールを使用しています。

クリーニングセット
射撃毎にクリーニングする必要はなく、気になったらやるくらいの頻度でいいと思います。
私はA-BoltとレミントンM1100を所持していますが、こちらのクリーニングセットで、事足りています。
